どう考える?
かぜ症状(のど痛、鼻水、咳)や熱が出て、これって耳鼻科?小児科?と悩まれる方も多いと思います。
どちらを受診するのが良いかは簡単に言うと、
いわゆる“かぜ”などの首から上の症状(のど、鼻、耳など)なら耳鼻科。
それより下の症状(肺、胃腸など)であれば小児科と考えていただければよいと思います。
当院の方針は?
具体的な症状としては咳、のどの痛み、鼻水、鼻閉まり、聞こえにくい、耳が痛い、あごの下の腫れ、耳の下のあたり腫れ(耳下腺であればおたふくかも)、それらに伴う熱、などの場合は耳鼻科を受診するのが良いでしょう。
症状・所見、時期や流行状況を見ながら溶連菌、アデノウイルス、RSウイルス、インフルエンザなどが疑われればすぐに結果の出る検査をします。
その他、カゼ、クループ、手足口病、ヘルパンギーナなどの感染症やその他の疾患の鑑別を進めていきます。
中耳炎や副鼻腔炎に注意!
上述したそれらの病気の多くは子供の場合、中耳炎や副鼻腔炎をよく合併してきます。
その予防あるいは軽症の内に見つけ、抗生剤を内服しなければならない状態にならないためにも極力初期のうちからその危険性を評価して適切なお薬を飲み、鼻の吸引・ネブライザー処置をします。
明らかに真っ赤になったりする重症のレベルになれば診断が可能な小児科の先生もいらっしゃいますが、軽いうちに見つけることは小児耳鼻科に精通した耳鼻科でしか出来ないことです。
重症化してからでは、抗生剤が必須になり、治りにくくなり治療期間も長くなってしまいます。
後遺症を残さないために
本当に治ったかどうかの正確な評価も耳鼻科でしかできません。
特に当院では内視鏡カメラで耳の中を見て頂きながら、一緒に治療経過を追って説明しますので、見えないままで本当に治っていってるのかな?という心配もありません。
症状がなくなっても治っていないことはしばしばあり、それを放っておくと、長期間経過してしまい中耳炎や副鼻腔炎の慢性化から手術が必要になったりします。
特に中耳炎の正確な評価は耳鼻科専門医でもカメラなくしては困難な場合も多々あります。
ですから小児科でひどい中耳炎や副鼻腔炎の診断が幸いについた場合でも、抗生剤などを出しっぱなしではなく、治るまでの経過をきちんと見るために耳鼻科を受診するように促してくれるはずです。
もしそうでなければお子様のために耳鼻科で確認することをお勧めします。
逆に当院で診察し小児科でのケアが必要と判断すれば、小児科へ行っていただくよう説明いたしますのでご安心ください。